パートナーの方々と打合せをした際に、何度か会社名の由来について訪ねられました。やはり、自社の商品やブランドにこだわりのある会社のトップの方に聞かれるケースが多いですが、個人的には興味があっても、自分や相手の役職や立場を考えると、なかなかズバッと聞きにくいものですよね。
ということで、会社名の由来を簡単に。
ヒナタデザインは、会社を登記した当初は「株式会社ジップトリップ」という商号でした。アメリカの小説家ヒュー・ロフティングの「
ドリトル先生」に登場する、「ジップ」というドリトル邸の番犬が世界を旅して、素敵なモノやデザインを紹介するというストーリーで会社名を決めました。
これが当初の会社のロゴデザインです。
ところが、カナダ在住の知人であるデザイナーに報告したところ、同居しているイギリス人のおばあちゃんが"Jip Trip"と聞いて、かなり怪訝な顔をしたそうです。"jip/gyp"という単語にはスラングで、”トラブル"や"盗む"、あるいは"ずるい"という意味があるそうです。そんなネガティブな名前はやめた方がいいといわれました。ここからイギリス人のおばあちゃんを巻き込んでいくことになります。
ジップトリップという名前を考えた際には、ヒナタデザインのスタッフでアイデアを出し合い、決定した経緯があります。そのリストをおばあちゃんにみせてもらったのですが、どれもピンとこないようでした。将来的な構想として、日本デザインの商品を海外で紹介したいと考えています。それならば、日本的な名前にした方がいいのではないか。特にヨーロッパでは日本の製品や文化は比較的ポジティブに捉えられているようです。
なるほど。
再度、ヒナタデザインのスタッフで商号の候補をリストアップしました。
ユニバーサルデザインの商品を取り扱うということで、明るくて清潔な印象の名前にしたいと考えていました。各スタッフで投票し、ベスト10を決めて、イギリス人のおばあちゃんにみせてもらいました。そこでお墨付きをもらえたのが「ヒナタデザイン」でした。"hinata"という語感は特にヨーロッパでは非常に日本的な印象をもたれるということと、"デザイン"は複数形の"designs"にした方がいいとのアドバイスをもらいました。
ヒナタデザインという名前はとても気に入っています。
"ヒナタ"とは強すぎず、適度で穏やかな暖かさや光の加減を感じます。また、"デザイン"とはスタイリングや外観等の表面的なデザインだけではなく、"設計"ということを強く意識しています。前職で、ソフトウェア/アプリケーションの開発業務を行っていたときから、"
インタラクションデザイン"、"
ユーザビリティ"ということを実践していたのと、いい成果物を開発しようと思うと開発作業の前工程である"システムデザイン"、更には開発プロジェクト自体を成功させ、継続させるための"ビジネスデザイン"という要素が非常に重要になってきます。また、商品を販売する際には"サービスデザイン"ということも大切ですので、それらの"デザイン"を全て含めて会社名を決めました。
かなり長文になってしまいました...
ヒナタデザインのロゴについてもいろいろとお話したいのですが、次回にします。